2016年5月4日水曜日

モスラ親子の感動のドラマ!!!「モスラ」(1996年)

1995年「ゴジラVSデストロイア」でゴジラの壮絶なる死をもって、ゴジラシリーズは1999年に公開した「ゴジラ 2000ミレニアム」で復活するまで約5年休止していた。
その間、東宝はゴジラに変わる正月映画として「平成モスラ三部作」を製作した。
ゴジラ及び東宝怪獣映画の生みの親である田中友幸は環境破壊をテーマにモスラを復活させようと試みたらしく、1992年に「ゴジラVSモスラ」を復活させたらしく、そしてモスラ三部作を製作した。
故にシリーズ通して自然破壊、環境破壊、また家族愛をテーマに描いている。

物語としては、世界観としても独自の世界観である。
第一作では、今シリーズの小美人とも言うべきエリアスが出てくるのだが、この世界勘定で恐竜絶滅の原因を作ったと言われる、怪獣デスギドラの封印のメダルを、森林の伐採をしていた父親役の後藤は外してしまう。
そのメダルを娘のペンダントとして与えた。
そのメダルを狙って、エリアス姉妹の姉であり、黒い妖精と化したベルベラが襲う。
エリアスは後藤一家を助けようと、家の中で壮絶な戦いを繰り広げる。

エリアスはフェアリーモスラという、元ネタは「ゴジラVSスペースゴジラ」(1994)で出てきた小さいモスラに乗っているのだが、そのエリアス姉妹が乗るフェアリーモスラと、ベルベラが乗るガルガルが家の中で光線を撃ち合い、家のものはどんどん壊れていく(笑)特技監督はゴジラVSシリーズから引き続いて川北紘一氏が担当している。
当時はデジタル合成がそこまで発展していない時期だったであろうが、巧みに家の中を飛び交う、フェアリーモスラとガルガルと、人物とを上手く合成し素晴らしい映像になっている。
また、怪獣はでかいため必然的にビルなどが壊れていくわけだが、このような小さな怪獣によって、家の家具などが壊されていく様もまた新鮮で面白い。
そんなしている間に、デスギドラが復活してしまう。
そのデスギドラを倒すべく、エリアスは最後の時が近づいているモスラを召還する。
モスラは卵を産みその卵を大切に守っていたのだ。
モスラ三部作での「モスラの歌」を歌ってのモスラを呼び出すシーンは神秘的で素敵なシーンとなっている。
しかし、寿命が迫りゆくモスラにデスギドラの圧倒的な強さに苦戦を強いられる。
そんな親を助けようと、卵から予定より早く幼虫が生まれ、デスギドラに立ち向かう。
光線大好き川北紘一によって、とうとうモスラ幼虫も腹からビームを撃つようになった(笑)モスラ親子のが共闘をするも、デスギドラの強大な力に歯が立たない。
なんとかデスギドラを海まで誘導することは成功するものの、そこで親モスラは力尽きてしまう。
子である幼虫モスラは力尽きていく親モスラに寄り添い何とか助けようとする。
このシーンは怪獣映画屈指の感動的なシーンとなっている。
これはまさに怪獣表現の演出の天才である川北紘一だからこそできた神がかった演出である。
要するに川北紘一氏は、怪獣に着ぐるみにギミックを入れ、瞬きなどをさせたりして表情を付けたり、照明など様々な工夫でい怪獣の感情を巧みに表現している。

「ゴジラVSメカゴジラ」(1993)でゴジラとベビーの対面シーンであり、大変印象的だ。
また、「ゴジラVSスペースゴジラ」(1994)においてはスペースゴジラの攻撃からリトルゴジラを護るゴジラ。
そして「ゴジラVSデストロイア」(1995)でのゴジラとジュニアとの対面シーンでゴジラが涙を流したりするなど、怪獣に対しここまで巧みに表現してきたのが川北紘一氏である。
現在大ヒット上映中の「シン・ゴジラ」で特技監督を務めた樋口真嗣は、平成ガメラ三部作を見てわかるように、特技監督として、カッコいいシーンや、派手なシーンを撮ることに対しては天才としかいいようがないが、川北紘一の方が怪獣のキャラクター性という点においては、天才であると私は断言したい。
その中でも川北演出の屈指のシーンと言っていいのが、このモスラ親子の壮絶な別れの場面である。
海で力尽いていく親を幼虫は羽を体に乗せ、、陸に戻そうとするが、最後モスラは海の底に沈んでいった・・・。
その時の二匹の鳴き声によるやり取りも感動ものである。
親の死を目の前で見た子モスラは一大決心を起こす。
一人否一匹屋久島に向かう。
樹齢1万年の屋久杉の力(1万年分の大地の記憶)に繭を作る。
この幼虫から繭へ、繭から成虫へと言うモスラを象徴しゆく驚異の三段変身の演出もこの作品はデジタル技術の発展によりかなり神秘的なものとなっている。
もともと予定より早く生まれたこのモスラは、エリアスいわく「強い意志の持ち主」と言われていた。
そして遂に恐らくモスラとしては史上最強の新モスラが姿を現した。
これまでのモスラは親のような黄色や黒や赤い羽根だが、屋久島の木の影響からか、羽が緑色となっている。(後にレインボーモスラへと進化を遂げるがそれはここでは取り上げない)
そしてこのモスラはマッハ15.5のスピードでデスギドラに向かい、実質上デスギドラを一瞬で葬り去った(笑)このシリーズは家族愛をテーマにしていることもあり、この作品ではモスラの不屈の親子愛を通し、絆を深めた。
また、森林伐採で働く父も、環境破壊に対する罪を反省して物語は終わる。
これ以降、「モスラ2海底の大決戦」「モスラ3キングギドラ来襲」と続いていくモスラ三部作。
ゴジラシリーズがお休みの期間、楽しませてくれた思い出深き作品だ。
是非、モスラ親子の感動のドラマ「モスラ」(1996)を是非ご覧下さい!!